仏レーベル、ル・シャン・ドゥ・モンド(=世界の歌)発行の「フラメンコの大家たち」シリーズVol.20「フアン・タレガ」。

カンテ界のゴリアテ

「彼はヒターノのライオンであり、カンテ界のゴリアテだった」と評した、ヘレスの名評論家マヌエル・リオス・ルイス氏による一文は、決して誇張ではありません。いにしえの格調美に涼を憩うシリーズ第5弾、今週の主役は第93回目にして本コーナー初登場、フアン・タレガ(1891~1971)です!

 乾いた地の底から響く、ドス黒い太古の叫び――こう表現したくなるフアン・タレガのカンテは、生涯を捧げたヒターノ特有の職業、家畜売買(=tratante(トランタンテ) de() ganado(ガナード))のかたわら、仲間内の宴などで日夜培われたものでした。後にアントニオ・マイレーナに見出され、ステージに上がるようになったのは、1950年代末期、年齢にして60代後半からで、初録音は何と75歳! 身体を張って生き抜いた人間の頑健さには、頭が下がります。

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 → . 未入会の方→ 倶楽部のご案内

コメントを残す