恋
アロスノのファンダンゴ
2023年5月7日
元々が民謡であるファンダンゴ・デ・ウエルバには実に多彩なバリエーションがある。
いちばんわかりやすい区分は、地名を冠したパターンだ。いわゆる日本の「〜節(ぶし)」のようなもので、「ファンダンゴ・デ・〜」と呼ばれる地方的ファンダンゴは挙げれば限りなく出てくる。
ルンバ:サルサモーラ
2023年5月5日
。タイトルは「サルサモーラ(野いちご)」。ちなみにmoraのつかないzarzaは「イバラ」の意味になる。このイースターの時期、スペインを含むキリスト教国のあちこちで人類の救済を願って掲げられる、イバラの冠をつけたキリスト像を思い描く方も多かろう。これにmora(クワの実、木いちご)がつくと、素朴な野いちごzarzamoraができあがる。
セビジャーナス ケ・ノ・テ・キエラ
2023年5月4日
こちらもフラメンコのテーマとしておなじみ、禁じられた恋が登場する。ここで、confesorという、あまり耳慣れない単語が登場する。その意味は「聴罪司祭」。カトリックにおいて、懺悔を聞き届けてくれる専門の司祭だ。
アレグリアスその2
2023年5月2日
アレグリアスの意味するところは「喜び」。しかし以前にも紹介したように、単純な喜びだけではなく、人生の悲喜こもごもがそこには散りばめられている。とりわけ踊り用のアレグリアスの場合は、途中にシレンシオ(沈黙、静寂)と呼ばれる静かなパートが挟まれるのが伝統のスタイル。アレグリアスは基本的に長調だが、シレンシオの部分ではメロディーもしばしば短調になり、しっとりとした風情を醸し出す。一方これも踊りの場合、最後には快速調のブレリア・デ・カディスを伴うのが一般的。ひとつの曲の中で、人生のさまざまな場面を見るような変化が楽しめるのがアレグリアスの面白さとも言える。