カンテ・ホンドの狂気を体現する名盤「ドローレス」(’04)。伴奏はパリージャ・デ・ヘレス

最後の野性”の継承者

 2015年のクリスマスに亡くなった、“最後の野性”マヌエル・アグヘータの娘、ドローレス・アグヘータの第2作目「ドローレス」(‘04)。五臓六腑をさらけ出すカンテ・ホンドの真髄を、思う存分に感じられる名盤です。先日のホセ・セペーロ(第99回)と一緒に新宿の中古屋で購入するや、夜ごと自宅キッチンでのヘヴィロテBGM筆頭になり、ついご紹介が遅くなりました。

 日本でも屈指の人気を誇るドローレスは、アクースティカ倶楽部で復活した「フラメンコ夜話会」の話し手でギタリスト、俵英三さんが伴奏していたことでも知られています。ドローレス第一作「ドゥエンデの娘(Hija del Duende)」(′00)では7曲目マラゲーニャを、ジャケット写真はフラメンコフォトグラファーとして名を馳せた、高瀬友孝カメラマンが撮影したものです。

ドローレスのデビュー盤「Hija del Duende」(’00)

コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 → . 未入会の方→ 倶楽部のご案内

コメントを残す