グラナダ出身のデュオ、ラ・プラスエラのデビュー・アルバム「ロネオ・ファンク・クラブ」(‘23)。

プーロ×ファンクの進化系

 4月に発売されたデビューアルバム「ロネオ・ファンク・クラブ」(‘23)が圧倒的な好評を博し、全国紙エル・ムンドやファッション誌エスクァイヤの紙面も飾った、20代の若きフラメンコ・ファンクデュオ「ラ・プラスエラ」。

 ルーズなストリートファッションでスケボーを乗り回すPVの雰囲気は、一見街にたむろする不良グループ然としていますが、歌っている内容は非常に緻密で計算されており、しかも根底はフラメンコ!なのです。

 グラナダ出身のエル・ニトロ(ジャケット写真左)とエル・インディオ(同右)は幼馴染みで、とりわけ地元文化であるフラメンコは身体の一部と化しており、彼らの世代に親しいクラブミュージックとのフュージョンは、ごく自然な成り行きでした。

 伝統カンテの歌詞や節回しを絶妙に用いるのも得意技で、今回ご紹介のアルバム収録7曲目「Péiname Juana」はそのテイストが十二分に発揮されています。巨匠アントニオ・マイレーナも歌った有名なタンゴのレトラをトップに持ってきて、ユニークかつノリの良い、フラメンコ・ファンクタイムへと突入していきます。

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