2002年10月3日、来日したディエゴに東京・高円寺エスペランサでインタビュー。当時57歳だった。/写真・北澤壯太 文・中谷伸一(パセオフラメンコ2002年12月号より)

冷や汗の思い出

 月刊パセオフラメンコ編集部の依頼で、およそ20年前、ディエゴ・アグヘータとミゲル“ヒターノ・デ・ブロンセ”へインタビューをしたことがあります。名実ともに“フラメンコ狂”だった画家、堀越千秋さんの企画した二人の全国カンテツアー最終日開演前の昼間、ライヴ会場の高円寺「カサ・デ・エスペランサ」をお借りして小1時間ほど。あふれ出るテンションに圧倒されつつも、内容に満足していた筆者に、続いて撮影を終えたスペイン語ができるカメラマン北澤壯太さんから「彼らは“何もくれなかった”というようなことを言ってましたよ」と告げられ、いきなり頭から冷水を浴びた気分になりました。

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