名盤「ソリダリダ」復刻!
師走も本格化するこの年末、破天荒な気風に満ちた珠玉の名盤が、スペインのレーベルからCD復刻されたとのニュースが入ってきました! ヘレスはサン・ミゲルの雄、エル・トルタ(1953~2013)のライヴ録音「ソリダリダ(連帯)」(′23/※原盤2015年)です。普段はレコードを復刻する「フラメンコ・エン・ビニロ」による初のCD化作品で、多くのファンの熱烈な要望の声に応えたとのこと。
もともと本作は「フラメンコと大学(FLAMENCO Y UNIVERSIDAD)」という、アンダルシア文化省の後援を受けた長尺シリーズの第20作目で、発売2年前、2013年12月に逝去したトルタへの、2年越しの追悼アルバムという意味合いも込められていました。
深刻なドラッグ中毒にも陥り、波乱万丈の人生を送った天才肌のトルタですが、本公演の2004年6月24日、ヘレスのシネ・アストリアの舞台での前口上では、本作のタイトルでもある「連帯(Solidaridad)」を連呼するのが印象的です。チャリティ公演だったこの日、アーティストも観客の集まりもかんばしくなく、トルタはそれゆえこの言葉を何度も口にしたそうです。
天に召された偉大なるアルティスタへ敬意を表し、その前口上も翻訳してお送りします。曲はトラディショナルなソレア。ギターはヘレス生粋の名カンタオールたちを伴奏してきたベテラン中のベテラン、フェルナンド・モレーノです。
“107.英雄よもう一度(トルタのソレア)” に対して4件のコメントがあります。