
高貴なる魂、ロルカ
マヌエル・トーレ、ニーニャ・デ・ロス・ペイネスといった伝説的アルティスタを実際に間近で聴き、フラメンコの魔境〝ドゥエンデ〟を伝えた詩人、フェデリコ・ガルシア・ロルカ(1898~1936)の作品は、アフィシオナードの皆さんなら一度は耳にしていることでしょう。
自身でピアノを弾いて歌い、作曲作詞と劇作も手掛けたロルカのレトラは、先週からのテーマである「音節(シラバSílaba)」に加え、「押韻(リマrima)」まで、極めて入念に考え抜かれたものでした。
そんなロルカの卓越したワザを、フラメンコ界屈指の名作「ラ・レジェンダ・デル・ティエンポ」('79)を材に取り、今週からお伝えしていきます。